山陰をめぐる旅(3)。出雲大社の神々にすぐに飽きる。40

新型コロナウイルスが日本国内に蔓延した今もなお感染者が確認されていない、誇り高き鳥取・島根をめぐる山陰の旅。 鳥取・松江と県庁所在地周辺さえも人がほとんどいないという過疎っぽりを見て、想像以上の光景に旅のモチベーションが下がっていた。無駄に…

山陰をめぐる旅(2)。足立美術館。作為むきだしの庭園。39

鳥取カプセルホテルで目覚める、二日酔いだ。チェックアウト間際に眼鏡を無くしたことに気づく。大阪で浪速を感じながら奮発して購入した3万円のもの。最悪の気分でダメ元でフロントに聞いてみるとロビーに落ちていたとのこと。そういえば昨夜、ホテルに戻る…

山陰をめぐる旅(1)。自意識とともに嘔吐する。38

人口ランキングでワースト1位の鳥取県、2位の島根県。行く機会があり旅をしてきました。果たしてどんな魅力があるのでしょうか。。 姫路から特急スーパーはくとに乗車。智頭線と因美線の急こう配を制御付き自然振子式でスイスイと進む。特急列車にはあまり…

ミニマリストのすゝめ。ゴミに囲まれし日々からの脱却。37

ここ2年で3回も引っ越しをした。そのたびに荷物をまとめなければならないのがとても面倒で、手当たり次第に物をすてて最低限のもので生活するようにした。ミニマリストとまでは言えなくても物を減らして生活して3カ月ほどが経つが、今回は、その感想を書…

人は死んではならないのか。横浜市の飛び込み自殺から考える。36

横浜市で女子高生が飛び込み自殺した事件が話題になっている。飛び込む瞬間をライブ配信していたことと、彼女の自殺願望が赤裸々に綴られたツイッターのアカウントが特定されたからだ。ここでは、この事件に関心を持った経緯を書いてみようと思う。 まず第一…

安い宿を求めて。東横INNからサウナ、そして「じゃらん」へ。35

家に帰らない生活をするにあたり、宿泊費というものは非常にネックな問題です。逆にいうと、ここを節約できれば金銭的な余裕が生まれると思い、従来の宿泊方法を改革することにしました。 まだ国内旅行をあまりしたことがない頃、大阪で寝床を探し、辿り着い…

怒りの持続時間は2時間。それより怒っている人はどこか無理をしている。34

会社の喫煙所という名のオアシスで小型スピーカーを持ち込み名曲喫茶を開業していると、彼女がいつものように怒りながら入ってきた。得意先とのやりとりがうまくいかずに苛立っているのだという。実在しないユートピアに思い馳せてここが居場所ではないなど…

立ち食い蕎麦を食べても幸せにはなれない。33

立ち食い蕎麦。入店と同時に「かけそば一つ」と叫ぶ。あるときはコートを羽織りリュックを背負いながら、あるときはウォーターサーバーの前でコップ一杯の水を飲み干し汗だくのおっさんたちと、まるでタイムトライアルをに挑戦しているかのように勢いよく口…

忘年会ストライキ。集団化。自己中を極めし人間。32

2019年12月末、会社で忘年会があったが、僕は参加しなかった。 よく飲み会を断る理由として挙げられる”パワハラ”や”生産性”といった言葉で語るつもりはない。うちの会社は仲が良いほうだと思うし、絵に描いたようなひどい上司がいるわけでもない。むしろ参加…

ブログを移行しようか迷っています。31

しばらく「はてなブログ」を更新しておりましたが、いくつかの理由があってブログをnoteに乗り換えていました。 https://note.com/s_21d noteはなにかと使い勝手がいいのですが、記事をログとして残しにくいというデメリットもまた感じております。 つきまし…

マイル。コロナウイルス。自分の都合のいいことしか信じない。30

2020年1月末、明日をもって1,000マイルの有効期限が切れる。 高校生の頃からネットショッピングの決済でいちいち振り込みをするのが面倒で、大学生になるなりクレジットカードを大量に発行した。時代はキャッシュレスと言うけれど、6年ほど前より僕は現金を…

大阪ぷらっと自転車旅その1 ─西成区編─、29

2020年になっても、当たり前だけど2019年10月からの大阪生活は変わり映えなく続いている。仕事が休みの日は用事がなければ家にこもって作業をするのみ。しかしそんな生活が続くと、やんわりと不安感に襲われる。そもそもここはどこなんだ。家の半…

モー娘。以降のアイドルシーンにおけるドキュメント的演出、28

この文章もまた、社内向けに書いたものである。 かつて僕が好青年だった頃、母親が用意したお弁当にある唐揚げを食べて「冷凍食品おいしい」とは思わなかった。僕が美味しくいただいていたのは、鶏肉を揚げたであろう茶色の物体なのであり、それ以上でもそれ…

『ラストレター』森七菜さんをぐだぐだ語る、27

この文章もまた、社内向けに書いたものです。少しウソを書いています。 やや修正を加えましたが、ログとして転用いたします。 2020年1月17日、岩井俊二監督の最新作『ラストレター』が公開される。私はこの作品の公開を長らく待ちわびていた。運よく試写を見…

豆柴の大群 それでも僕は、本質を追求する、26

この文章は、社内向けに書いたものです。 僕がこの会社を辞めたら読めなくなるので、ログとして転用します。 12/19(木)豆柴の大群 1stシングル『りスタート』がタワーレコード限定で発売された。 これは水曜日のダウンタウンの企画よりクロちゃんプロデュー…

エクスプレス予約の会員にならない理由、25

僕はここ3か月で東京-新大阪間を7往復した。かつては夜行バスで移動することが多かったが最近はもっぱら東海道新幹線・のぞみ号での移動である。で、あるならば、普通に考えればエクスプレス予約の会員になった方がお得であろうが、僕は会員になっていな…

かつて喫煙車というものがあった、24

2019年12月1日をもって、東海道新幹線から700系の列車が運行を終了した。N700系に完全に切り替わることとなった。 700系とN700系の違いは、鉄オタが口を開けば沢山あるのだろうが、個人的に大きいと思うのは喫煙席の有無だ。若い人には多く知られていないか…

長崎トルコライスに思い馳せる、23

長崎を訪れたのが2年も前のこととなってしまったことに気づき、時間の流れの早さになおのこと焦燥感を駆られる。あれから僕はなにを学び、どう成長したのだろうか。無為に日々を過ごしていないだろうか。 訪れたのはドキュメンタリー映画の撮影のためだった…

拝啓・語るに値しない後輩へ、22

そいつは毎朝、フルーツをいちいちナイフで切って食べている。餅を食べている。味噌汁を飲んでいる。昼になるとおなかが空いたと言う。野菜が食べたいと言う。おいしいと言う。おなかいっぱいと言う。晩御飯はひとりで鍋を食べる。具材を切って入れるだけだ…

無思考の言葉遣い、21

「~ますでしょうか?」と、目に、耳に、入ってくる。 なんとなく丁寧に見える・聞こえる言葉を、疑う余地もなく使っているのだと思う。しかしこれは「ます」「です」の二重敬語となっているため、正しい文法ではない。それでも普及されてしまえばそれが正し…

なぜ記録するのか、20

亡くなった父方の祖父母は、お墓には入れずに永代供養をした。 そして先日、それより前の先祖たちのお墓の墓じまいをし、長く眠っていたぼろぼろになった遺骨を毛呂山に散骨した。 父方の先祖は、具体を失った。 これらを決め、実行したのは、僕の父親である…

金沢と音楽(2)、19

小松海岸で「日本海に沈む夕日」に息をのみながらも、隣にいるのは一緒にいるのが苦でしかない女であることに辟易とし、目の前のロマンティックにわずかでも反発したくなり「おちんちん」と呟いた。 彼女は故郷である小松に留まることになり、僕たちはそこで…

金沢と音楽(1)、18

北陸新幹線の終着駅、金沢を訪れたのは今回が2回目であり、初めて訪れたのは大学3年生のゴールデンウィークだった。 かつての僕は、これは語るべき体験であるとは認識していなかったが、時間が経つにつれそれは僕の人生においてわりと大きなことのように思…

かくも儚きE7系・W7系、17

2019年10月13日、金沢駅構内は人がごった返していた。 台風19号の影響で北陸新幹線は12日午後より計画運休、13日になっても運行再開の兆しがまるでない。まもなくして千曲川氾決壊につき長野新幹線車両センターが水没したことが報道された。 …

メガネを新調した、16

大阪のとあるメガネ屋でメガネを買い換えました。 こんな弱小ブログにして「記事を書いてもいいですか」と訊けるはずもないので店名は伏せながらも、店員さんのプロフェッショナルさに感銘を受けたので記録していこうと思う。 僕が初めてメガネを買ったのは…

永遠に完成しない庭園、15

先週末、お昼過ぎに休日出勤を終えてそのまま家に帰るのが億劫で、なんとなく京都に行ってみことにした。 家にこもって読書でもして、散財しないように思っていたのだけど、早く起きられたらいいな程度のアラームでは二度寝するように覚悟のない願望は目先の…

記録の再開、14

ブログの更新を再開しようと思う。 動機は大きく分けて三つある。 まず一つ目に、暇な時間があるから。勤務地が変わり一か月、といってもまだほとんど働いてないが、朝からきちんと出社するなり早速することがない。本を読める環境であれば退屈しないが、馬…

今更ながら人それぞれということについて、13

半年振りに更新してみようと思う。 といっても、今日という日が1日であり、それを180回繰り返す前に一度更新していると考えると不思議とあまり久々ではないような気もする。 だが体感的には頭の片隅にすら存在していないものである。 今の状況と心境をまとめ…

卒業式のあれこれ、12

大学生活の4年間はあっという間だった。 と、そんなありふれた言葉は僕はまったく使おうとは思わない。色々なことがあったとも思わない。はたから見たら波乱万丈なのかもしれないが、ただ自分のしたいことをし続け、それなりに成果を出して、そして新たな未…

普通の人として生きることへの恐怖、11

僕のいままでの行動のすべては反抗心からきた。 中学生以前から周囲に馴染めずにいた僕がその場しのぎでとった策は、 有名で偉大な人は変人が多いと、なんかのテレビで見たのを信じて実演してみせたことだった。 変人と呼ばれることは、理解を放棄されている…