ミニマリストのすゝめ。ゴミに囲まれし日々からの脱却。37

ここ2年で3回も引っ越しをした。そのたびに荷物をまとめなければならないのがとても面倒で、手当たり次第に物をすてて最低限のもので生活するようにした。ミニマリストとまでは言えなくても物を減らして生活して3カ月ほどが経つが、今回は、その感想を書き記していこうと思う。

まずは衣類。気づけば膨大に増えてしまっているもの。それに、収納するにもスペースを要する。減らすならばまずはここから。数年前より着ているお気に入りの服がよれていた。手元にあるもののほとんど着用していない服がありそれで代替可能ならば、思い出とともに捨ててしまうべきである。物をなかなか捨てられない理由として代表的なもの「思い出」。しかしそれをいつまでも保持していても前に進むことはできない。過去も大切だけれど、これからの自分を幸せにするのは未来でしかないのだという自覚を持とう。そうはいっても僕は記録中毒者なのでスマホで写真を撮ってから、捨てる。また、使い道はないけど状態の良いラフな服装を「部屋着として使える」と取っておいている方も多いのではないだろうか。いま使っていないその無数の部屋着たちは、いままでも、そしてこれからも、その大半は使われることなく永久にあなたの収納を圧迫し続けるだろう。こちらも大量に処分することにした。

続いて食器類。やたらと貰い物があったので、いままで使っていたそのへんで買ったものを処分し、個性豊かな思いの詰まったものに代えることにした。勿体ないからといつまでも使えないものがあるのならば、使う機会を逃しいつまでも使わないほうがより勿体ないのだと考えよう。貰い物は基本的にこの考え方でいるとよい。いただいた瞬間に使い始めれば、どこかで眠り続けることはない。いま関わっている人は、いつまでもあなたのそばにいてくれるとは限らない。身近にいてくれるうちに使って、その思いを享受するのがなによりも勿体なくないのである。

あとは生活用品だろうか。消耗品のストックがあるかもしれないが、貰い物の新品やいっとき必要だったからと新品同然のものがないだろうか。もし今使っているものよりも使いたいものならば、こちらも勿体ないと思わずに取り換えてしまおう。食品以外、いや、ときに食品においても言えることだが、新品のものはまず第一に空けてしまうことをお勧めする。そうすれば嫌でも使うことになるだろう。あまった新品のものは捨てるのが勿体ないのならば誰かにあげてしまうといい。

物を減らすときの選択肢は3つある。捨てる、譲る、売る、だ。なにか値が付きそうなものは売るのが良いし、売るとまではいかなくてもだれかが欲しそうなものは譲るといい。しかしこの2つは後回しにしがちである。たとえばメルカリなどネットショッピングに出品したとして、売れるまでは抱え続けなければならない。物を減らすときのコツとして、何事も後回しにしてはいけないというのがあると思う。売るというカロリーに見合うだけの収益があるのかをまずは検討しよう。売るさいの値段設定だが、なるべく得をしようとせずに、ほんらい捨てるべきものに有難いことに値段が付いている、という認識をして思い切った値段設定にしよう。早く売り、早く手放してしまうことが大切な心構えである。

収納編。僕は映像や音楽まわりの機器がかなり多い。たとえば、かなりの種類のケーブルがあり、そかもそれらは不要なものではなく必要なときには必要となるので捨てられない。そういったものの収納方法として、規格化というテクニックがある。すべて同じ規格のチャック付きのケースで一か所に収納することにした。これで散乱することがなく、必要に応じて迷うことなく取り出すことができる。整理しているうちに、Micro-Bケーブルが過剰にあることに気づき、減らすことに成功した。

物を抱えないことは経済的にもよいことだ。ものを収納するためのケースやスペースそのものを削減できるのである。今よりも少し狭い部屋に住んだって不自由なくなる。また精神的にもよいことだ。部屋に余裕があるのと同様に心にも余裕が生まれる。物に囲まれているよりも集中力が増す。雑念がないからである。そして持っている物ひとつひとつに愛着がわく。選ばれしものたちに囲まれた生活が、待っている。